有限会社住田食品加工センター

農水産物加工品

岩手県産食材をフリーズドライすることで、
素材の美味しさをそのままに

　フリーズドライとは､水分を含んだ食材を急速に凍結し､乾燥させる技術。長期保存できることはもちろん､素材が本来持つ食感や風味を閉じ込められることも特徴だ。

　住田食品加工センターは、業界に先がけてフリーズドライ乾燥機やスチームコンベクションオーブンを導入し､技術に磨きをかけてきた。

　はじまりは1997年のこと。農協に勤めていた小泉教一さんは､体調を崩してしまい､退職することに。静養後､何か事業を始めようと考えた時、農協時代のことが思い出された。「農産物の加工品がまだまだ少ない。もっと加工品が増えれば、農家さんのためにもなる」。小泉さんは､農産物のフリーズドライに取り組むことを決めた。視察で情報を収集後、機械を一台導入して試作を開始した。

　まずは、なめこのフリーズドライに挑戦。これまでの知識を活かしながら作ってみるが、なかなかうまくいかない。試行錯誤する中で、温度調整が重要だと気づく。自身のイメージ通りの仕上がりになるまでに、８カ月近くを要した。

　小泉さんのこだわりは、岩手でとれた農産物・海産物を使用し、素材の美味しさそのままに加工すること。三陸産メカブ、南部小麦使用のお麩、岩手県産ネギをフリーズドライした即席みそ汁「めかぶ汁」は、平成22年度いわて特産品コンクールで社団法人岩手県産業貿易振興協会会長賞を受賞。翌年には、「黒きくらげとえのきのシャキシャキみそ汁」が同賞を受賞した。

　水（乾燥めかぶは熱湯）で戻せば、うま味たっぷりで栄養も豊富。岩手の恵みを堪能しよう。

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