合同会社 HUB

ジャパンシリアル

町に惚れ、移り住んだ菊池さんの作る
素材の良さが伝わるシリアル

「今までにない切り口で、住田町が持つ魅力を伝える」。強い思いを胸に、合同会社HUBを立ち上げたのが、菊池顕さんだ。

　菊池さんは釜石市出身、滝沢市育ち。住田町との接点が生まれたのは、社会人になってからのことだ。大学卒業後、盛岡市の老舗百貨店に就職。食品関係の部署に所属し、物産展やバイヤーを担当する。県産食材を探る中で、住田町に美味しい玄米を作る生産者、佐藤道太さんがいることを知る。菊池さんは町内の観光スポット、滝観洞の美しさにも惚れ込み、地域おこし協力隊員として住田町に移り住む。３年後の２０１６年、住田町の農産物を中心に生産・加工・販売する合同会社HUBを設立した。

　HUBを代表する商品が、「Japan cereal」。当初は、ポン菓子として販売していた。年間80回近くイベントに出店し、お客さんの反応を大切にする中で、「お菓子ではなかなか購入につながらない」、「つまんで口にするのが食べづらい」などの声が聞こえてきた。お菓子ではなく食事に、それにスプーンなら食べやすい。フィードバックの積み重ねがシリアルへと結びついた。

　「Japan cereal」は、農薬メーカーの基準内の量・回数を遵守して作られた住田町産玄米を使用。安心して食べてもらえるように、無添加にこだわった。昔ながらの機械を使って加工するのだが、圧力をギリギリまでかけることで、香ばしさと甘味が増すのだという。砂糖を使わず、素材の味をそのまま活かしているので、料理にも応用しやすい。朝食として牛乳やヨーグルト、豆乳をかけるのはもちろん、ハンバーグのかさ増しや、リゾットにして味わうのもおすすめだ。

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