「八幡平市 食と工芸の交流会」イベントレポート
東京、秋葉原からほど近い貝印の本社にあるキッチン付きのショールーム「KaiHouse」。先日こちらのスペースで、八幡平生産者と料理教室主宰者や料理メディア関係者向けの交流のための展示会が開催されました。
昨年に続き2回目となる今回は、13の生産者と団体が参加し、八幡平からスタッフ含め20人ほどの精鋭たちが秋葉原に集まりました。
八幡平の美しい風景の写真が展示されたコーナー
9月に八幡平視察に来られた料理教室主宰の先生方もブースに立ち、八幡平食材を使ったオリジナルレシピを開発。来場者にレシピを配布し試食も提供しながら、それぞれの製品の味の説明や使い方のこつなどを、熱心に説明されていました。
「わんだい高原農場」ブースでそばの実を使ったレシピ「そばの実のおさつ菓子」の試食を出しながら、魅力を伝える渡邉美穂先生
会場には料理教室を主宰されている方だけでなく、自ら料理研究家やフードコーディネーターとして仕事をされている方、著名な料理雑誌や書籍の撮影で活躍しているカメラマンやライター、フードスタイリスト、八幡平視察に行かれた先生の教室に通われている方など、食やそのまわりのことに感度の高い人々が集まりました。
賑わう会場
11時半と13時半からの2回、東京目黒の有名イタリアン「カノビアーノ」のオーナーシェフで日本における自然派イタリアンの第一人者と言われる植竹隆政シェフが、八幡平の食材を最大限に生かした3品のメニューをデモンストレーションで披露。全員に試食も配られるというスペシャルタイムがあり、多くの方で賑わいました。
一品めはわんだい高原農場のそば粉を使った手打ちパスタ。
イタリアでもそば粉は使うそうです。
捏ねた生地は客席に渡し、柔らかさを確認してもらうシェフ。
意外にやわらかい触感のようです。
パスタのソースには乾燥安比まいたけの戻し汁と小さめに裂いた生の安比まいたけも使います。
うまみを最大限に引き出したソースが完成したら、茹でたパスタに絡め、仕上げにパルミジャーノをたっぷりと。
たちのぼる湯気にお客様の期待も高まります。
できあがりと同時に試食も配られます。
きのこのうまみがたっぷり生かされたソースとそば粉のパスタが合わさったおいしさに、みなさん驚かれているようでした。
二品目は
豚肩ロースと野菜のグリルに八幡平ジオファームのマッシュルームのソースを添えたもの。
植竹シェフも訪れた八幡平ジオファーム。
引退した競走馬の馬糞でつくる八幡平の地熱を利用した堆肥づくりと、マッシュルームの生産。きれいな空気の中で、きれいに並んだマッシュルームの美しさがとても印象的だったというお話もありました。
ソースをかけたら完成です。
じっくり焼いたラディッシュ、レンコン、ブロッコリーとともに。
三品目はデザート。
秋田の名産でもあるりんごを軽く煮てペーストにし、八幡平産の生乳を使ったジェラートショップ「Nollegretto」で人気のミルクジェラートを添えたシンプルなひと品です。
シンプルだからこそ素材のおいしさがダイレクトにわかるメニュー。
試食はシェフも自らお客様に配られていました。
試食はどれもおいしく、みなさん大満足という顔でした。
イベントは、各ブースで試食ができるだけでなく、買い物もできるのが魅力の一つ。
麹屋もとみやの本宮社長と大橋ひろみ先生
生産者さんに直接お話を伺いながら、個人用に少量お試しで買っていくこともできる貴重な機会です。
普段から食材に気を使われている方には、どんな場所でどのような方がつくったものなのかを知ることは大切なこと。
八幡平の生産者にとっては当たり前にやっていることも、消費する側の東京の先生方には新鮮に映ることも多いようです。
手間を惜しまずにつくられている商品のことを知ると、より身近に感じられるようで、去年も参加された方からは「日常の食材選びでもつい八幡平のものに目がいってしまう。」という声も。
生産者も料理や食材にこだわりを持つ首都圏のユーザーと直接話ができることで、新たな商品アイデアや使い方提案に向けた意欲が湧いたようです。
最後は出展者とシェフ、先生方で記念撮影。
八幡平のいいものを「いい」と感じていただけることができた、と実感できるイベントでした。
ご協力いただいたみなさんありがとうございました。
ご協力いただいた先生(五十音順)
・伊藤くみ先生
・大橋ひろみ先生
・成澤文子先生
・幕内明日香先生
・むらきじゅん先生
・渡邉美穂先生
クッキングデモ
カノビアーノオーナーシェフ 植竹隆政シェフ
出展者
・(株)麹屋もとみや
・(農)わんだい高原農場(そば粉・そばの実)
・(有)羽沢製菓
・(有)安比まいたけ
・Nollegretto
・(企)八幡平地熱活用プロジェクト・ジオファーム八幡平
・(株)ふうせつ花
・(株)わしの尾
・North Line 40°+8
・平岡クラフト工房
・安比塗漆器工房
・WILD GRAPE FARM
・あっぴ里山学校