Little Bee of Hachimantai ~Be ambitious~ 大志を抱け
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日本一の花「安代リンドウ」未来を支える地熱発電豊かな自然の証松尾村が合併して誕生しました。ここは日本でも有数の火山帯で、雄大な山々と火山沼が織りなす神秘的な風景は、多くの人の心を惹きつけてやみません。春から夏にかけてさまざまな鉱山植物が咲き乱れ、秋は紅葉、冬には樹氷原と、四季折々に全く違う表情を見せることも、八幡平市ならではの特徴となっています。八幡平市は平成17年に、安代町と西根町、また、街の魅力を語る上で欠かせないのが安代リンドウです。リンドウは昔から秋を代表とする花として親しまれており、八幡平市       では安代町を中心に、昭和40年代後半から本格的な栽培をスタートさせました。昭和63年に出荷数量日本一を記録してからは、独自の品種改良に着手。今ではオリジナル品種が全体の9割を超え、名実ともに日本一のリンドウの産地として知られるようになりました。安代リンドウの魅力は国内だけにとどまらず、海外にも広がりを見せています。平成7年にはニュージーランドの企業と独占栽培契約をしたほか、チリやアメリカにも輸出。地域の生産者が心を込めて育てた安代リンドウは、多くの国で人々の目を楽しませると同時に、花を通して八幡平市の豊かな自然も伝えています。そんな美しい環境に恵まれている八幡平市は、かつて「東洋一の硫黄鉱山」と呼ばれていました。これは、大正時代の終わり頃から硫黄の採掘と生産を始めた松尾鉱山のことです。当時の硫黄は化学繊維や薬品、肥料など八幡平市にある大揚沼は、「大揚沼モリアオガエル及びその繁殖地」として、国の天然記念物に指定されています。モリアオガエルは主に森林に生息していて、水面にせり出した草木の上に卵を産みます。昔はどの地域でもよく見られましたが、森の減少とともに姿を消し、今では絶滅危惧種に指定している都道府県も少なくありません。大揚沼は、岩手県内で最も産卵の多い場所の一つとされている貴重な沼。モリアオガエルが産卵をするということは、それだけ豊かな自然があるという証であり、これからもずっと守り続けていきたい八幡平市の宝物です。自然&歴史編八幡平市の魅力再発見!10夏から秋に旬を迎える安代リンドウモモリリアアオオガガエエルル

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