大迫町は国定公園早池峰山のふもとにあり、国の重要無形民族文化財「早池峰神楽」が伝わる町です。
ここは沿岸の三陸地方と内陸の盛岡を結ぶ街道沿いにあり、かつては宿場町として栄えました。  ここ大迫で開催される「宿場の雛祭り」は、大迫のメインストリートを中心として商店や民家にお雛様が展示され、2005年は22箇所で各家に伝わるお雛様を見ることができました。 今から280年ほど前から伝わる、いろいろな時代のお雛様が所狭しと並ぶ様子は、大変見応えがあります。 お雛様にも様々な種類がありますが、ここでは代表的な3つのお雛様についてご紹介します。


『享保(きょうほう)雛』

  江戸の中期、享保(1716〜36)の頃に流行したと伝わる内裏雛で、この名がついたのは明治時代からと言われています。
享保は作成年度を限定するものではなく、人形の形式の呼称です。
享保雛の顔は少し面長な大きな人形で、金襴や錦を使った豪華な衣装が鮮やかです。男雛は束帯姿で手に笏を、女雛は五衣、唐衣に赤い袴で冠をつけ扇を持ちます。


『次郎左右衛門雛』

 京都の人形師、菱屋(雛屋)次郎左右衛門が創りだした雛で、作者の名前で呼ばれる唯一の人形です。
作者が宝暦11年(1761)頃に江戸へ下り、日本橋・室町でこの人形を売り出しました。丸い団子のような顔に目鼻の愛らしい典雅な表情は、江戸の人気を集めたといいます。


『古今雛』

 江戸時代の後半にかけ、次郎左右衛門雛と相前後して世に出たひな人形です。明和(1764〜72)の頃、江戸・池之端の雛人形問屋であった大槌屋が、人形師の舟月に作らせたもので、現在ある雛人形の原型といわれています。その姿は美しく艶やかで、衣装も従来のものに金糸や色糸で縫い取りをし、一層華やかなものにしました。顔は眼にガラス玉をはめ込むなど、精巧で写実的です。

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