日本画家 佐藤圀夫画伯


第31回日展
海の見える丘

第2回日展(1996)
旅 愁

サーカス

 明るい色彩と情感あふれる画風で、風景画に独自の境地を開拓してきた。「野田村での子供時代、母は私をおさげ髪にして女の子の格好をさせて育てたそうです。東北の人の絵は暗いと言われがちですが、私の色彩が明るいのは、きれいなものに囲まれて育った環境のおかげかもしれません」
 北の風土には一貫して思い入れが深い。「写生に行った翌日は、まず裏町をぶらっと歩く。そこの土地を知る手がかりですね。洗濯物がひるがえったり、生活が見えてくる。最初に写生するでしょ、するとね、手が思うように動かないんで、こんなに下手になったのかなあと思うんですよ。ところが、数日滞在すると手が動き出す。その土地を知らないうちはだめなんですね」
 絵を見た人から「同じ風景の場所に行ってみたい」といわれることが多いが、答えはいつも「それは無理というものです」。「写生をした場所はありますが、それをまたもう一編心の中に入れて、自分の風景として出すんです」