昔ある時、八郎太郎という大男が、十和田湖の南僧坊に喧嘩で負け、浄法寺の方にどしんどしんと歩いてきた。ちょうど太田と杉沢の間までくると、中峰(太田と杉沢のあいだの丘)が邪魔になり「こんな山は綱引いて片寄せてくれる」と、太い太い綱をかけて引っ張った。
|
あんまり強い力で引っ張ったため綱がぷっつり切れてしまった。
勢い余った八郎太郎は、でんでんと転びそうになって、ようやく手代森(岡本と宮沢との間の山)に手の形つけて止まった。 |
 |
|
八郎太郎は、手代森に立ち上がってハチラゴ(漆沢と二戸市福田の境界付近)の方を見ると、沢が狭くなっているので、この所をせきとめて大きな沼を造り、沼の主になろうと思って立っていた。
|
御山観音様が向かいから大きな声で「ハチラゴを止めるな。止めると川上に住んでいる人が困る。絶対に止めるな」と叱って、じっとにらんだ。八郎太郎は怒って、近くの岩をがくっと欠いて、観音様めがけて投げた。
|
観音様がまぶしく光っていたため、八郎太郎は目を開けることが出来ず、方向が違って御山に行く坂のところにバクバクと地面を揺るがして落ちた。バクバク言い師はその「つぶて石」だった。今はバクバク石は池本坊(小向伊喜雄氏宅)にある。
|

|